第17回 別府アルゲリッチ音楽祭
2015年 5月9日〜18日日 公式ホームページ
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公演チラシ(左、中央)、プログラム(右)
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公演日程 (アルゲリッチ出演のもの)
5月13日(水) 19:00 〜 別府/b-con plaza、フィルハーモニア・ホール ベスト・オブ・ベストシリーズ Vol. 3 アルゲリッチ&マイスキー室内楽コンサート
5月15日(金) 14:30 〜 別府/しいきアルゲリッチハウス 祝典イベント
5月16日(土) 15:30 〜 大分/iichikoグランシアタ (旧・大分県立総合文化センター) 室内オーケストラコンサート
5月18日(月) 19:00 〜 東京/東京オペラシティ コンサートホール ピノキオ・コンサート支援チャリティ in 東京
- 公演日程: 公演プログラムより -
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プログラム (アルゲリッチ出演のもの)
5月13日(水) ベスト・オブ・ベストシリーズ Vol.3 アルゲリッチ&マイスキー室内楽コンサート (別府/b-con plaza、フィルハーモニア・ホール)
公演プログラム
1. J. S. バッハ 2声のインヴェンション BWV.722-786 (ヴァイオリンとチェロ編) 〜 第1, 2, 4, 7〜9, 11, 13番
Violin: サーシャ・マイスキー Cello: ミッシャ・マイスキー
2. ショスタコーヴィチ チェロとピアノのためのソナタ ニ短調 Op.40
Cello: ミッシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
---休憩---
3. ショスタコ−ヴィチ ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 Op.67
Violin: サーシャ・マイスキー Cello: ミッシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
---アンコール---
4. ベートーヴェン ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 Op.11 「街の歌」 〜第2楽章
Violin: サーシャ・マイスキー Cello: ミッシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
5. クライスラー 愛の悲しみ
Violin: サーシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
6. ショパン 序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調 Op.3
Cello: ミッシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
7. F. メンデルスゾーン ピアノ 三重奏曲 第1番 ニ短調 Op.49 〜 第2楽章
Violin: サーシャ・マイスキー Cello: ミッシャ・マイスキー Piano: マルタ・アルゲリッチ
アンコール
5月15日(金) 祝典イベント (別府/しいきアルゲリッチハウス)
公演プログラム
アルゲリッチこけら落としコンサート
1. シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44 〜 第1楽章
---アンコール---
2. シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44 〜 第3楽章
Piano: マルタ・アルゲリッチ Violin: 清水高師、大宮臨太郎 Viola: 小峰航一 Cello: ユンソン
5月16日(土) 室内楽オーケストラコンサート (大分/iichikoグランシアタ (旧・大分県立総合文化センター)
公演プログラム
1. エルガー 弦楽セレナード ホ短調 Op.20
高関 健/紀尾井シンフォニエッタ 東京
2. ベートーヴェン ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.19
Piano: マルタ・アルゲリッチ 高関 健/紀尾井シンフォニエッタ 東京
---アンコール---
3. シューマン 幻想小曲集 Op.12 〜7.夢のもつれ
---休憩---
4. モーツァルト 交響曲第40番 ト短調 K.550 (初稿:クラリネット無し)
高関 健/紀尾井シンフォニエッタ 東京
5月18日(月) ピノキオ・コンサート支援チャリティin東京 (東京/東京オペラシティ コンサートホール)
公演プログラム
1. ラヴェル ヴァイオリンとチェロのためのソナタ 〜 第1, 2, 4楽章
Violin: 川久保賜紀 Cello: 遠藤真里
2. モーツァルト 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448 (375a)
Piano 1: 伊藤京子 Piano 2: マルタ・アルゲリッチ
3. ショスタコーヴィチ 2台のピアノのための小協奏曲 イ短調 Op.94
Piano 1: マルタ・アルゲリッチ Piano 2: 伊藤京子
4. イザイ 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ短調 Op.27-2
Violin: 清水高師
---休憩---
5. J. S. バッハ 無伴奏ヴァイオリン・パルティータ 第2番 BWV.1004 〜シャコンヌ
Viola: 川本嘉子
6. シューマン ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Op.44
Piano: マルタ・アルゲリッチ Violin: 清水高師、大宮臨太郎 Viola: 小峰航一 Cello: ユンソン
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販売グッズ
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公演プログラム より
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公式報告書
近年、諸事情のため、この音楽祭については一切コメント等掲載しませんでしたが、私自身が忘却する年齢になってきた事、 「元気?」 「奥さんは元気?」 彼女は、いつも私自身だけでなく、私の家族の事も気遣う。「マルタさんは?」 「私は不幸よ。」 「えっ、どうして??」 「私は、人前でピアノを弾くのがイヤなの。」 「でも、みんなはあなたのピアノを聴いて幸せだけど?」 「そうよね。そこが問題なのよね。」 それが、今回の最初の挨拶だった。しかし、彼女のピアノを実際に聴いて、毎回確信を新たにする。「何て凄いピアニストなんだ!」。 私は43年前に世界最高のピアニストに出会い、ずっと一途に聴き続けて来れたのを本当に幸せに思う。 若い音楽家がいたら、彼女がどれ程練習しているのか、是非知っていただきたいと思う。初見で弾いたって、並みのピアニストを遥かに超えてしまうあの天才が、どれ程努力しているのかを。彼女が自分に課しているハードルがいかに高いことか。そして一般の音楽家のハードルがいかに低いことか。しかし、50年以上、頂点に君臨しているのは、そこであり、そして大きな犠牲も払ってきている。 今回、紀尾井シンフォニエッタにホルンの木川博史さんが参加していた。彼は、2006年の当音楽祭に東京音大のオーケストラ ・メンバーとして参加していた。当時、私が立ち会ったリハの最初の曲は、マイスキーの弾くショスタコーヴィチのチェロ協奏曲だった。この曲は、冒頭にホルンがテーマを吹き、大活躍する。ホールにホルンが響き渡った瞬間、驚愕した。「あれ、日本にこんないい音を出すホルン奏者って、いたかなあ?」すぐにプログラムを開き、助っ人の演奏家の名前を探した。ところが、 「いない」。何と、このホルンを吹いていたのはプロの助っ人ではなく、学生だったのだ。二度驚愕! マイスキーは、ホルンのテーマが始まった瞬間、驚いて後ろを振り返り、「彼は今、世界中のどのオケに行ってもすぐに吹ける。」と言った。あれから、はや7年。成長した彼の演奏が再び大分の地で聴けて、感慨無量だった。 木川さんも、あの時の体験が無かったら、今の自分は無かった、と言っていた。この音楽祭のテーマの一つ、「育む」がいかに花咲いているか、実感したのであった。 アルゲリッチは、この度完成した「しいきアルゲリッチ・ハウス」をとても気に入っていた。日本の場合、箱物行政は得意。音響設備の整ったコンサート・ホールは、どんな地方都市にも建てられている。東京には400以上のコンサート・ホールがあり、こんな国は、ヨーロッパにもアメリカにも、世界中、どこにも無い。 ところが、ソフトの面で行き詰っているホールも数限りなく存在するのも周知の事実。維持するのにも、お金がかかるのである。 私の願いは、いまのところ一つ。このハウスにあるアルゲリッチ・ピアノを開放していただきたい。多くの地方都市のスタインウェイは、高価だから、という理由で大事にしまわれたままで、 誰にも弾いてもらえず、音もメカも死んでいるのである。ピアノは弾かないとダメになっていく楽器であり、音大生が弾いたところで壊れる楽器でもない。音楽無知の人間がホールに就任する行政の結果の悲劇が日本のほとんどの地方都市で起きている。 アルゲリッチが弾くピアノだから、彼女のピアノだからこそ、1人でも多く、触れて欲しいと思う。特に子供達に。そして、素晴らしい楽器が、いかに表現力が豊かさであるかを感じていただきたいと思う。これが実現し、多くの地方都市で意識改革が起きたら、世界に発信できる素晴らしい決断と賞賛される事だろう。
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街角の掲示板
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