2010年来日公演 “Martha Argerich Celebrations 2010”
(左:公演チラシ、右:公演プログラム)
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公演日程
11月27日(土) 18:00〜 千葉/千葉県文化会館 主催:財団法人千葉県文化振興財団
1. シューマン ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 (公開リハーサル)
クリスチャン・アルミンク/千葉県少年少女オーケストラ
11月28日(日) 19:00〜 東京/すみだトリフォニー・ホール 主催:梶本音楽事務所
1. ショパン ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
---休憩---
2. ベルリオーズ 序曲「ローマの謝肉祭」 Op.9
3. ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調
---アンコール---
4. ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調 〜第3楽章
クリスチャン・アルミンク/新日本フィルハーモニー交響楽団
5. ショパン マズルカ 第15番 ハ長調 Op.24-2
12月 1日(水) 19:00〜 東京/すみだトリフォニー・ホール 主催:梶本音楽事務所
1. シューマン ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
---休憩---
2. ラヴェル 道化師の朝の歌
3. ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調
---アンコール---
4. ラヴェル ピアノ協奏曲 ト長調 〜第3楽章
クリスチャン・アルミンク/新日本フィルハーモニー交響楽団
5. シューマン 子供の情景 Op.15 〜知らない国ぐに
6.
シューマン 幻想小曲集 Op.12
〜7.夢のもつれ
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いつも、会場間際まで練習. 27 November, 2010 © Yu K.
コンチェルト初日のリハが終わると彼女がやってきて、「どうしよう。今までショパンのコンチェルトと他のコンチェルトを同時に弾いたことがない。他のコンチェルト同士ならいくらでもあるけど、あの曲は単独で弾きたいの。気分の切り替えができない。ねえ、オケが重くない?」と聞く。彼女が「どう?」と聞くのはいつもの事。必ず「いいよ!」と答えている。悪い筈が無い。彼女は自分の演奏に厳しく、いつも本番できちんと修正して最高の演奏を届けてくれるから。しかし、今回のオケは重く、ベターッとまとわりついているし、金管楽器、特にホルンはピッチが異常に高く、1〜2楽章では 、ピアノをこの上なく汚い響きが覆い被さっている。彼女の音楽はどこを切っても音楽が満ち溢れていて、素晴らしい問いかけをしても、オケの反応は鈍い。彼女は、もっと室内楽のようなアプローチをしたがっているのに、 木管は反応しているがアルミンクは違う方向を向いている。これでは、彼女が不安になるのも無理も無い。私も困ってしまったが、それでも、やっぱり本番は素晴らしい演奏だった。そして、いつも思う。彼女の演奏が聴ける同じ時代に生まれて、本当に良かった、と。
後で、ショパン・コンクールの話をした。誰が良かった、とか、某ピアニストは人気があったけれど、絵で例えれば描きすぎ、塗り過ぎだ、とか、また、とある参加ピアニストの秘話も教えてもらった。とにかくハイレヴェルだったね、といったら、「私、参加したら優勝できるかし ら?」なんて言う。「な、何を!当然じゃないの。」といったら笑っていた。また、年をとってきた私が、若いショパンのコンチェルトを弾くのはどうかしら、と思う時もあるという。 「そんなことありません!どんどん弾いてください!」。
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夜に消える. 1 December, 2010 © Yu K.
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12月 2日(木) 18:30〜 東京/帝国ホテルにて、ポーランド大使館主催 「ショパン生誕200年記念グランド・レセプション」に、特別ゲストとして招かれた。
また、この模様は、12月 3日にNHK-BS1 「きょうの世界」にて一部、放送された。
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